まったり・ゆるふわコミュニティ
「いなほハウス」
高校生時代の放課後、用もないのに喫茶店にたむろした経験がありませんか。早稲田にあるシェアハウス「いなほハウス」はそんな雰囲気があるところ。喫茶店のマスターのように常に誰かがいて、そして駅から近い(徒歩1分)のもあって、ついフラッと訪れたくなる。また都内で就職活動する学生が安く泊まれるようにしたりなど、常にいろんな人の関わりが生まれています。
この暮らしを始めたのは高野淳さん(早稲田大学)と中川玄さん(東京大学)のお二人。大学に入学当初、高野さんは実家からの通学が2時間かかるため毎日のように友人宅で寝泊りしていたそう。そのうちに友人宅に居候する環境が「ひょっとしてこれって仲間とのゆるいコミュニティかも。こんなコミュニティ作ってみたい!」と、友人の中川さんと協力して2人でシェアハウスを始めたとか。そのうち「同棲していた彼女に振られて家がなくなった」という友人や、さらにその友人が集まってきたり。そして「GCMP」という大学生のバングラデシュの農村調査プログラムを立ち上げた三好大助さん(早稲田大学)も加わったり。2人でルームシェアしながら、後から加わったメンバーに運営費を頂きながら暮らしています。
さらに「いなほハウス」が大好きというOBが少しずつ月々の会費を払ってくださっていて、それをバーベキュー、芋煮会、スノボ合宿など仲間たちとのイベントに活用させてもらっているのだそう。出資してくださっているOBには「いなほハウス」にいつでも宿泊できるよう荷物置きのスペースをもらえるなどの特典があるのですが、それがまた訪れるきっかけにもなっているよう。就職活動する学生には、なんと300円で泊まってもらうのだそうですが、その学生たちの口コミであれよあれよと来客者が増え「いなほハウス」の壁には300人の方々の名刺が誇らしげに飾られています。
飾られている名刺を見ると、学生から社会人まで多様な人々がズラリ。そして最年少はなんと高校生です(^^)
めがねの生産で有名な福井県の鯖江市で、めがねを世界一(2011m)つなげて獲ったギネスの賞状!
こうして人が集まると自然にいろんなイベントの話が出てくるそう。友人たちを招いた鍋パーティのような簡単なものから、ビジネスコンテストで優勝したアイディアを実現させて、ギネスを更新するなど、多様な活動が生まれています。またここによく来る人たちが社会人になる時には「卒業証書」を授与する卒業式をするのだそう。ここは単に場をシェアしているだけでなく、人との関わりを楽しむところなのでしょうね。
これが「いなほハウス」の卒業証書