日本は「無縁社会」「孤独死」など超高齢化社会に伴う大きな課題を抱えています。そして、私たちは血縁に変わる新たな”つながり”を模索しています。周辺地域との交流のためのレストランや幼稚園と高齢者福祉施設の併設や公団の空室を活用した若者向けシェアハウスとデイケアセンターの併設など”つながり”を見出す多種多様な取り組みが進められています。また東北震災後の仮設住宅移転においても、”つながり”支え合える共生居住の構築が強く求められています。
デンマークでは日本の45年前に高齢化社会(高齢化率7%)、そして16年前に高齢社会(高齢化率14%)を向かえました。それと同調するように女性の社会進出が進み、1970年代には血縁に変わる新たな共生居住として「コレクティブハウス」が生まれました。また「プライエム(日本の特養)」の新規建設禁止(1988)以降、「高齢者住宅」の整備と地域ケアの充実を図り、高齢者の地域居住を実現させてきました。
デンマークで出産すると「あなたの子供は、あなたの子供ではない(あなたたちの子供には自由と人権があり、両親だけの所有物ではない。子供は国の将来)」という通知が自治体から送られてくるといいます。そして若い世代は「僕らに親の面倒をみる常識はない(介護は専門職に任せた方が良い)」といいます。離婚率(※1)の高さと女性の高い就業率(※2)もあって、そもそも家族による相互扶助が成り立たないということもあるのでしょう。こうした価値観を背景に血縁による相互扶助を前提としない暮らし方が根付いています。彼らの暮らし方、そして彼らの価値観に触れてみませんか?
本ツアーでは「コレクティブハウス」の訪問に留まらず、デンマークにおける代表的な多世代共生の「エコビレッジ」、多様な国からの学生を受け入れている寄宿制の「ホイスコーレン(別称:人生のための学校 school for life)」今やコペンハーゲン観光の目玉となった自治区「クリスチャニア」など共生居住における多面的な気づきを得られる多彩な訪問先を予定しております。また幼稚園、国民学校、高齢者センターなどデンマーク人の自己決定権の理念が根付く教育現場や施設にも訪問し彼らの価値観の深耕も試みます。そして、デンマークの多世代共生コミュニティ事情に詳しい磯村歩(株式会社グラディエ代表取締役、2010年デンマーク留学)が同行し現地での解説もご提供いたします。更に渡航前のプレスタディ(希望者のみ)でデンマークの基本情報を学び、そして渡航中においても参加者同士の対話の場を設けるなど、交流と刺激を共有しながら新たなインスピレーションを導出するプログラムを予定しております。
高齢者福祉、都市計画、建築、デザインなど多様な領域の方々のニーズに応える従来にない全く新しい切り口のツアーです。きっと皆様の大きな気づきにつながるものと思っております。お会いできるのを楽しみにしております。
※1:離婚率(100の結婚カップルに対する離婚の割合) デンマーク45%(2009)、日本30%(2010)
※2:女性就業率 デンマーク76%(2009)、日本66.1%(2010)
参考:http://www.jmm.co.jp/dynamic/report/report2_213.html
http://blogs.yahoo.co.jp/piaoliangmeizi/24351538.html
http://blogs.yahoo.co.jp/piaoliangmeizi/24351538.html
http://bit.ly/j4EoKE
http://s.nikkei.com/ju9E01
●大人お一人様ご旅行代金:435,000円(エコノミークラス・2名様1室利用)
・1人部屋追加料金60,000円
・別途燃油サーチャージ約29,500円(2011年4月22日現在。増減する場合があります)
・別途国内空港施設使用料、旅客保安サービス料及び海外空港税(約5,030円)が必要になります。
●出発日:2011年10月17日(月)~10月24日(月)
●利用予定航空会社:スカンジナビア航空(SK)
●ご利用予定ホテル:ラディソンBLU H.C. アンデルセンホテル(オーデンセ)、インペリアルホテル(コペンハーゲン)
・ホテルはいずれも「スーペリアクラス」になります。
●食事:朝食6回、昼食4回、夕食なし(機内食は含みません)
●添乗員:全行程1名同行します。
●募集人数:20名様(最少催行人員14名様)
・ただし満員になり次第締切とさせていただきます。
●募集締切:2011年9月16日(金)
○成田空港以外からご参加を希望される方は、是非JTBまでご相談ください。
●ツアーのポイント
・渡航前プレスタディ(ご希望の方)でデンマークと共生居住の基本情報を事前にご提供します。
・渡航中も参加者同士の意見交換を開催し情報の共有化と理解の深耕を図ります。
・幼稚園/国民学校/高齢者センターなどデンマークの教育と福祉を概観できる施設にも訪問します。
・コーディネーターが同行し現地で解説をいたします。
●コーディネーター:株式会社グラディエ代表取締役/ユルツナ代表 磯村 歩
ユニバーサルデザインの専門家で、著書に高齢者・障がい者に配慮したプレゼン方法「感じるプレゼン(出版元:UDジャパン)」がある。また福祉用具と建築の研究のためデンマークに留学し、北欧を中心に数多くの建築・施設を視察する。現在は主に国内外の共生居住の調査研究を行っており、同社が運営するWebサイト「ユルツナ」に様々な事例を紹介している。プロフィール詳細
●旅行企画・実施
株式会社JTB首都圏
観光庁長官登録旅行業1759号
(社)日本旅行業協会正会員
東京都品川区上大崎2-24-9
●協賛・コーディネート
株式会社グラディエ、「ユルツナ」プロジェクト
●視察訪問先 ※ご注意:先方の都合により変更になる場合がございます。
・多世代共生型エコビレッジ(2カ所)
・多国籍共生型ホイスコーレン(フリースクール)
・多世代共生型コレクティブハウス
・デンマーク自治区クリスチャニア
・複合型高齢者施設(24時間介護、デイケアなどの複合施設)
・複合型高齢者住宅コンプレックス(高齢者住宅、デイケア、グループホームなどの複合施設)
・国民学校(小学校)
・幼稚園
・コペンハーゲン市内観光(自由行動)
豊かな自然の中にあるエコビレッジ「スヴァンホルム」では農地、牛舎、風力発電などを所有し、環境にやさしい暮らしをしています。
天気の良い日は住民全員が外で夕食をとります。子供の笑い声、親同士で育児の話、おばあちゃんたちは友人を呼んで楽しくおしゃべり。
デンマークのエコビレッジには環境に寄り添うユニークな建物が数多く見られます。
奇抜な形は断熱性を考慮した結果なのだといいます。環境に対する様々な取り組みは世界中から訪問者を引き寄せています。
農園に囲まれた幼稚園。子供たちは自然の中でのびのびと遊んでいます。小さな頃から自己決定権の理念が息づく教育がされています。
デンマークの小中学校の子供たちは自由に自分たちが好きな環境を作り出して勉強します。詰め込みよりも対話を重視した授業が進められています。
高齢者施設では、その十二分に広い居住空間に驚かれるでしょう。介助の負担を軽減するためリフトを必ず使わなければならないなどヘルパーの労働環境に対する意識も非常に高いといいます。
まるでリビングのような高齢者施設の居住空間。利用者は今まで使っていた家具や調度品を持ち込み、自分自身が落ちつける空間の中で暮らしています。
コペンハーゲン市内観光の目玉「ニューハウン」には色とりどりの木造家屋が並びます。
コペンハーゲン市内から少し離れた所にある「人魚の像」は観光客が絶えない場所でもあります。
コペンハーゲン市内に出ると自転車の多さに気づくことでしょう。市内のほとんどの道路には自転車専用道路が整備されています。
公共交通機関はユニバーサルデザインになっています。自転車、乳母車、車椅子など多様な乗客が快適に利用できるよう配慮されています。
●スケジュール 1 東京(成田) 12:30 発 コペンハーゲン 16:05 着 オーデンセ SK984 専用車 直行便にて、コペンハーゲンへ 着後、オーデンセへ <オーデンセ泊> 機内 夕:ー 午前:「農家の幼稚園」 午後:「国民学校」「複合型高齢者施設」 <オーデンセ泊> 朝:○ 昼:○ 夕:ー オーデンセ コペンハーゲン 午前:「多世代共生型エコビレッジ」 午後:「多世代共生型エコビレッジ」 コペンハーゲンへ <コペンハーゲン泊> 朝:○ 昼:○ 夕:ー 午前:「多国籍共生型ホイスコーレン」 午後:「複合機能型 高齢者住宅コンプレックス」 <コペンハーゲン泊> 朝:○ 昼:○ 夕:ー 午前:「多世代共生型コレクティブハウス」 午後:デンマーク自治区「クリスチャニア」 <コペンハーゲン泊> 朝:○ 昼:○ 夕:ー 終日:自由視察 ご希望の方には、コーディネーターがご案内します。 <コペンハーゲン泊> 朝:○ 昼:ー 夕:ー コペンハーゲン 15:45 発 専用車 SK983 午前:自由視察後、空港へ直行便にて、成田へ <機内泊> 朝:○ 昼:ー 夕:機内 東京(成田) 10:40 発
ご注意:視察訪問先や日程は、先方の都合により変更になる場合がございます。
また行程は2011年4月1日現在の運行予定スケジュールを基準としております。
日
地名
交通機関
予定
視察ポイント
食事
2
オーデンセ
専用車
デンマークの教育機関と高齢者福祉の現場を訪問し、デンマークの暮らし方の背景に触れます。
3
専用車
自給自足生活を志向する共生コミュニティを訪問し、エコとケアを両立する暮らし方の可能性を探ります。
4
コペンハーゲン
専用車
国を超えた共生と高齢者自身による相互扶助の在り方を探ります。
5
コペンハーゲン
専用車
居を一緒に構えるという心構えとユニークなコミュニティが放つ魅力を探ります。
6
コペンハーゲン
ー
コペンハーゲン市内の観光を通じてデンマーク人の普段の生活を感じとります。
7
8
通関後解散、お疲れさまでした。
時間の目安
04:00-06:00 早朝
16:00-18:00 夕刻
06:00-08:00 朝
18:00-23:00 夜
08:00-12:00 午前
23:00-04:00 深夜
12:00-16:00 午後